相続でもめないために
高齢化の世の中で当然の流れですが
年々、相続による売却の相談が増えています
相続される方もいろいろなパターンの方がいますが
一定数、相続人同士で揉めてしまい『争族』となってしまう方がいます
奥様やお子様が単独で相続する場合には揉める相手はいませんが
ご兄弟、親戚などと相続人が複数の場合は
慎重に行わなければならないことも多々あります
『うちは大丈夫、仲が良いから。揉める要素はありません』
揉める方達の多くが、最初このようにおっしゃいます
それくらい、お金が絡むと、人間関係は崩れてしまうものなのだなあと
つたない私の経験でも感じます
そして、私がそういう現場に立ち会っていて
大事だなと思う事や、コツのような事を少し書きたいと思います
まず最初の大事な点ですが『相続人全員がちゃんと関わること』
「俺は(私は)もう兄弟に任せてるから・・・」こういう人が一番危険です
数人の相続人同士で決めたことを、最後の最後にひっくり返してくるのは
こういう事を言う人です。忙しいとか、自分はそんなに欲が無いからとか
恰好はつけるのですが、一番主張が強いタイプです
相続人の中にこういう人がいたら、そのままにせず
半ば無理やりにでも話し合いなどに参加してもらったほうが良いです
それでも参加しないのであれば、委任状などを作成し、後でひっくり返されないように対策をしておくのが良いと思います
次に大事だと思うことは
【相続の話しやお金の話は、かしこまって、きちんとする】
お酒の席や世間話などで相続の話しをするのはご法度だと思ったほうが良いです
人は真剣に話をする場でない時には何も考えず適当なことお話します
『俺はこれくらいでいいよ』とか『任せるよ』とか、信じてはいけません
お金や相続の話しをする時はできるだけ物々しく、できれば当社のような不動産会社が
立ち会ったり、税理士や司法書士など第三者がいる場が望ましいですが
そうではなくても「今日は相続について真剣に話します」という場をもつことが大事です
また、相続人の配偶者も参加させると良いと思います
相続人よりもその配偶者が後ろで主張をしているパターンは非常に多いです
そういった方にも参加してもらい、できれば内容も書面化するのがベストです
最後は【生前にできるだけ対策する】ということです
相続人は状況も考えもそれぞれ違うのが普通です
指針が何もない中で主張をぶつけ合うよりも、被相続人(亡くなった方)が生前
遺言書の作成などで意思を明確にしておくと、相続人もそれを指針として
話し合いがしやすくなります。
相続人の方からは切り出しづらい話しなので、元気なうちに、自分の考えをまとめて
おいておくことが争族の防止になります
ナイーブなトピックですが、お金や不動産の事で家族が離れないように大事なことを書きました。状況やタイミングもあるので、でれも簡単なことではないと思いますが
この3点だけでも、だいぶ争族を回避できると感じています
【今回のPOINT】
・相続人が全員きちんと関わること
・相続の話し合いは世間話ではしない。きちんとした場を設けで話し合う
・相続になる前の生前対策が大事