家売るおじさんの売却事例物件が違えば、売り方も違う。売却実例実況中継!

契約者がお亡くなりになった場合

高齢の売主様やそのご家族から売却を頼まれる時

「私(契約者)が死んでしまったら、契約はどうなるんですか?」

と聞かれることがよくあります

考えたくないですが、最悪の事態も想定しておくことは大事だと思います

 

まず、どうなるのかを先に説明しておきますと

契約者が亡くなっても、契約は続行します

契約者は亡くなっていますが、相続人がその契約を引き継ぐことになりますので

契約は白紙にはなりません

 

相続人の方が相続登記などの手続きを行い

あとは通常の契約と同じで、契約内容なども基本的には変わりません

 

相続登記に時間がかかりますので

契約書で約束した引渡し日に間に合わない場合には、買主さんにお願いして

引渡し日を伸ばしてもらう必要はあります

 

とは言っても、なかなかそういう事態になることはありませんが

今回私自身初めて、その経験をしました

 

A様のご家族から売却の相談をされた時

A様自身はガンで余命宣告を受けていました

 

自宅で療養しており、見た目には元気ですが

辛い現実は迫っている状況でした

 

A様も余命宣告については知っていて

残される家族のために、家の売却を生きているうちに完了させたいという希望でした

 

販売はスムーズに買主が見つかり、契約に至りましたが

A様が契約に来れる状態ではなく、奥さんと娘さんが代理契約を行い

契約の数週間後に、気持ちがホッとしたのか、A様はお亡くなりになりました

 

想定していたことなので、買主さんにも状況を報告し

当初予定していた引渡し日を少し伸ばしてもらい

相続登記の手続きを無事に終え、引き渡しまで終了しました

 

相続人は、奥さんと娘さん

奥さんが全部相続をするということも事前に話し合いが終わっていたので

手続き自体はスムーズでした

 

奥さんもお葬式やお引越しなどで疲労困憊していたと思いますが

手続きの最後まで、気丈にふるまわれていました

 

娘さんに聞いたところ、A様がお亡くなりになる前

契約が無事に終わったこと、奥様の引っ越し先やお家の整理ができたこと

とても喜んでいたそうです

 

娘さんもお父さんがそういう状況になってはじめて

きちんとお父さんと向き合え、短い時間だったけどいろいろな話ができたことを

私に話してくれました

 

不動産にまつわっていろいろな出来事が起こります

今回のA様のケースは、つらい現実に向き合いながらもきちんと事前に準備ができたこと

ご家族がしっかりとサポートしてくれたこと

こういう事が大事だと教えてくれました

 

【今回のPOINT】

 

・契約者が亡くなっても契約は続行。相続人が契約を引き継ぎます

 

・高齢の方の不動産売却の時は家族のサポートが必要

ページトップ