『土地の測量』は結構大事という話
毎回、初回の打ち合わせの時に売却にかかる費用の説明をしています
その中には、測量費用の説明もあります
契約書の条文にも記載されるのですが
土地、一戸建ての売買の場合、売主には『境界明示の義務』があります
不動産を売るのに、どこがお隣との境なのか?
きちんとはっきりさせなさい、というのが条文の趣旨です
このため、ここ最近測量をしたことのあるお家を除けば
ほとんどのお家が測量が必要になり、費用がかかります
費用は物件の大きさや土地の筆数、また測量の方法などにもよりますが
数万円の仮測量から、道路の査定や確定などまで含めた測量になると
70万円~80万円くらいかかる場合もあります
これだけの費用がかかる測量ですが
いつまでの測量を終わらせればいいのか?
契約書の明示義務は、物件の引き渡しまでとなっていますので
売却活動を開始して、すぐに測量をしなければならないわけではありません
それなので、『買主が見つかって、契約が決まってからやればいいや』という
方も多いのが実情なのですが、できれば売却活動スタートと同じタイミングで
価格の安い、仮測量だけでもやっておくことをおススメしています
実はこの測量、境界明示義務があるからやらなければいけない
というだけではなく、測量によってさまざまなことがわかります
まずは、『正確な土地面積』
数十年前の測量を元に登記された土地面積と、測量した面積に誤差が結構あります
契約前にその誤差がわかっていれば、契約後にトラブルになることがありません
また、『隣地との越境』についてもわかります
ブロック塀がどちらなのか? お隣の土地へ何かはみ出していないか? 逆にお隣の屋根や樹木がこちらへ越境していないか?
こちらも事前にわかっていることでトラブル回避になります
これらを後回しにすることで、思いもよらぬ問題が契約後に発生する可能性があります
また、売買の条件として、『隣接地所有者の立ち合いの元に、境界を確定し、隣接地所有者から確認のための印鑑をもらうこと』というのを契約条件にされる場合も多々あります
この場合、境界の認識がお隣さんと合意できず
契約が白紙解約になるということもあります
このように、土地、一戸建ての売却の場合
測量というのは切り離せない業務であり、可能であれば
早めに着手しておいた方が、後々心配せずに済みます
ただ、売れるか売れないかわからない状態で、測量自体に費用がかかりますので
不動産会社は、早めにやって欲しいと思っていても、あまり強くは勧められません。
測量も何段階か種類がありますので、まずは費用の安い仮測量だけやってみるとか
営業マンと相談しながら納得の上、進めましょう
【今回のPOINT】
・測量をすると、土地の詳細がはっきりし、契約後のトラブル回避になる
・測量にはいくつか種類があり、買主の要望により、どの種類の測量が必要か
変わってくる
・測量はできれば早めに行った方がベストだが、不動産が売れなくても
費用がかかってしまうのがデメリット